5月15日、日本三勅祭の一つである賀茂祭に御奉仕させて頂きました。賀茂祭、一般的には葵祭の名で知られているのではないでしょうか。葵祭と呼ばれるようになった由来は、祭儀に関わる全ての人達、又社殿の御簾・牛車に至るまで二葉葵を桂の小枝に挿し飾ることから来ているそうです。
 私たちは午前中に、葵桂の調製、社殿の御簾の葵桂の交換などを行いました。午後になりまして各々の担当の場所へ行きました。私は一ノ鳥居から参道右手すぐの所での案内でした。参道が来るまでの三時間は参拝者の応対をしていましたが摂未社の太田神社がカキツバタで有名だということを知らなかったので参拝者の方々に御迷惑をおかけしました。
 行列が到着する前に神饌が供せられるのですが、庭積神饌唐櫃を担いだ祭員が二ノ鳥居から一ノ鳥居の方へ向かってくるところがとても印象的でした。現代にいるのに時間を遡って過去のその場所にいるような錯覚をおぼえました。
 その雰囲気の中、行列が一ノ鳥居の前に到着し、次々と役順に参進してくる姿は威厳にみち、華やかで優美な印象を受けました。私は参道の案内役でしたので残念ながら社頭の儀は見れませんでした。ですが、京都國學院に入学して一ヶ月で日本三勅祭の賀茂祭に御奉仕させて頂いたことは、これから神職を志す者として、大変貴重な経験であると共に奉仕先で色々な仕事をさせて頂けることは、私達が、奉職しだしたら、必ず役に立つと思いました。最後に、来年の賀茂御祖神社での奉仕は、今年の経験を活かしたいと思います。